初めてのブルックナー体験 その2

やがて、長い長い曲が終わり、ラジオの解説者がこの曲をブルックナーの第8番の交響曲であるとアナウンスした。ブルックナー??そんな作曲家の名前、聞いたことないよなあ。。。

 

何十年も前の記憶なので、曖昧な部分があるのだが、ラジオのスイッチを入れた時は、もう曲は始まっていて、途中から聴き始めたのは確かである。確か第二楽章のスケルツォが鳴っていたはずだ。8番のシンフォニーのスケルツォって、なかなかキャッチ-ですよね?ちょっと確かにスターウォーズっぽいというか、当時の僕が宇宙を感じたのもわかるような気がする。ブルックナースケルツォは、どのシンフォニーでも独特なものだが、8番のスケルツォはわかりやすい。スターウォーズの中でかかっていてもおかしくないというか。かっこいいんですよ。ブルックナーにはめずらしく。

 

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その後、長い長い第3楽章アダージョと第4楽章フィナーレが続く訳だが、理解は不可能ながら、少年にとっては怒涛のような音楽体験だった。予備知識が何もないぶん、純粋な音楽体験だったよな。こういう体験が中学生の時は何度かあった。得難い幸福な体験だったと思う。

 

さて、しかし。。。一体誰の演奏だったのか?間違いないのはライブだったということ。そして生放送だったということ。でも、予備知識ゼロで、途中から聴き始めたこともあり、演奏者が誰だったかはわからないのです。クラッシック音楽を聴き始めたばかりの頃でもあり、クラッシック音楽で演奏者が極めて重要だという認識もありませんでした。作曲家名と曲名を覚えるので精一杯だったのですね。

 

ただ、おそらく。。。なのだが、この時の演奏は、マタチッチ指揮のNHK交響楽団だったような気がする。あの伝説になっている演奏ですね。時期的に言ってちょうどその頃なのだ。なんとなく、初めてのブルックナー体験がマタチッチによるものだったら、すごくうれしいのだけれど。

 

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