ラベルのスペイン狂詩曲 その1

やれやれ、前回の記事が85日前とは。。。
いくら忙しかったとは言え、これではいけませんね。
気を取り直してがんばっていきたいと思います。

さて、ラベルに戻ります。
前にも書いたように、僕のラベルとの出会いは、家にあったシャルル・ミンシュ指揮パリ管弦楽団のレコードでした。

レコードの解説には、シャルル・ミンシュがアメリカ講演の最中にホテルで亡くなったこと。春の朝、パリに死す、という訳にはいかなかったけれど、安らかな死であったろう、というようなことが書かれていたように記憶しています。無論、中学一年生の僕には、ミンシュという人がどういう人なのか?ラベルのことさえ知らないのに知っているはずがありません。だけれども、赤い半透明のレコード盤とともに、何か強く印象に残るものがあったようです。

さて、このレコードには、ボレロの他に、ダフニスとクロへ第2組曲と、スペイン狂詩曲という曲が入っていました。ボレロを初めて聴いた時は、どこかで聴いたことのあるメロディーが流れてきた途端、大きな歓びと興奮状態に包まれましたが、他の2曲はまったく馴染みのない未知の曲たちでした。やはり始めの内はよくわからなかったと思います。でも、ボレロを聴く度に他の2曲も聴いていたので、だんだんと体の中に入っていったようです。やはり、ある種の音楽は、始めはわからないものであっても、リスニングを繰り返している内に自然と体の中に入っていくものなのですね。その内に、他の2曲もボレロに負けず劣らず好きになっていきました。

つづく